マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
2019年ドラフトを1人で全予想・上。
ヤクルトは投手が急務、オリは捕手?
posted2019/10/01 18:00
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph by
Hideki Sugiyama
「ひとりドラフト」は、私が続けていた野球雑誌『野球人』の中で、毎年ドラフト直前の恒例企画として行ってきたものです。
12球団の代表者になったつもりで、実際のチーム事情とチーム作りを考え合わせながら、実際のドラフト候補選手たちを指名して、ひとりで「ドラフト会議」を完遂してしまう。そういう企画です。
本物のドラフト会議が終わったあとに“答え合わせ”をしてみると、何人かの選手がその通りの球団に指名されていたり、逆に「ひとりドラフト」では2位に指名した選手が指名漏れになっていたり、各球団の意向と自分の評価の違いが透けて見えて、なかなかに興味深い企画なのです。
その結果を、今年はこの「Number Web」で披露させていただけることになりました。
この1年間、野球の現場で取材を続け、選手側の関係者たち、プロ側のスカウトの方たちから聞き取った内容の集大成。
12球団の指名選手たちの顔ぶれとその順位を眺めていくと、「2019ドラフト」の全容がほぼ見えてくるのではないでしょうか。
チームの現実を踏まえたリアル・フィクション。
セ・パ両リーグの最下位球団から指名していくのですが、今年からドラフトのルールがちょっと変わって、指名スタートが今年はセ・リーグですが、来年以降は各リーグが交互に指名をスタートすることになりました。というわけで、今年はセ・リーグの最下位、ヤクルトからの指名スタートになります。
なお、指名の対象になる選手は、ここまで(以下、すべての想定は9月25日現在)に「プロ野球志望届」が提出されている選手と、未提出でも、「プロ志望」の情報のある選手としています。
各球団の「2019年ひとりドラフト指名選手一覧」の後には、どうしてそういう指名になったのか……という理由や背景を記しています。これもこの1年間の球団の動向と、関係者への取材に基づくものです。
「ひとりドラフト」はあくまでもフィクションですが、その内容は、極力現実を踏まえて考察した「リアル・フィクション」であるように努力しています。
今回の「前半」は、実際の指名順に沿って4球団分をご披露します。
さあ、ひと足早く、「2019ドラフト会議」のリアルな雰囲気を味わってください。