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ビアンキの死から4年、新たな犠牲者。
フランスの22歳、ユベールを悼む。
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byGetty Images
posted2019/09/15 20:00
ベルギーでのユベールに捧げるF1初勝利に続き、イタリアで2連勝を果たしたルクレール。
トニオ、安らかに眠れ。
ポールポジションからスタートしたルクレールは、メルセデスの追撃をしのぎ、見事初優勝を飾った。そして、こう言った。 「この勝利を彼(ユベール)に捧げたい。まだ、この初優勝を心の底から喜ぶことはできないけれど、一生忘れない」
その1週間後、ルクレールはモンツァ・サーキットで開催されたイタリアGPでも優勝。'10年のフェルナンド・アロンソ以来、9年ぶりにフェラーリに地元優勝をプレゼントした。そのヘルメットには、ベルギーGPと同じステッカーが貼られてあった。 「RIP TONIO」『トニオ(ユベールの愛称)、安らかに眠れ』
ユベールの葬儀は、9月10日フランス・シャルトル市で営まれた。葬儀にはルクレール、ガスリー、オコンら、多くのF1ドライバーが参列し、別れを惜しんだ。
ユベールのご家族、関係者の方々に心からお悔やみを申し上げるとともに、コレアの一日も早い復帰を祈りたい。