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レッドブル・ホンダの命運握る男、
M・フェルスタッペン21歳の野望。

posted2018/12/26 17:00

 
レッドブル・ホンダの命運握る男、M・フェルスタッペン21歳の野望。<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

今季2勝を挙げ、ドライバーズランキング4位。貴重な特写に笑顔を見せてくれた。

text by

今宮雅子

今宮雅子Masako Imamiya

PROFILE

photograph by

Nanae Suzuki

メルセデスが5冠を達成した2018年のF1シーズン。
だが若き力は虎視眈々と王者への挑戦を狙っている。
貴重な本人取材に基づいた雑誌Numberでの短期集中連載
「F1 Climax 2018」全4回を、特別にNumber Web上にて
順次全文公開します。第1回はNumber964号('18年10月25日発売)より、
来季レッドブル・ホンダのエースとなるマックス・フェルスタッペン!

「えっ、どうしよう……」

 よどみなく質問に答えていたマックス・フェルスタッペンは、インタビューの最後“日本について知っていることは?”と訊ねると、笑いながら言葉に詰まってしまった。キャラクターを紹介するためだとつけ加えると、少し焦ったように考え込んだ。

 レース以外の話題に、慣れていないのだ。安易にリップサービスをするドライバーでもない。来シーズンからホンダのパワーユニットで走るのでなければ、いつもの彼らしくドライに「よく知らないんだ」と答えていたかもしれない。

 F1界でも人気の日本。ドライバーたちは連戦の隙間のわずかな自由時間を東京で満喫する。'16~'18年のチームメイト、ダニエル・リカルドは「東京は最高にクールだ」と、日本を"お薦め"のいちばんに挙げる。来シーズンからチームメイトになるピエール・ガスリーにとって、'17年にスーパーフォーミュラで走った日本は「第二のホーム」、好物は味噌汁。武士道精神に魅了されたフェルナンド・アロンソはもちろん、ルイス・ハミルトンもプライベートで日本を訪れている。

「すごく速くて」「のんびりできる」

「すごく興味をそそられる国だよ」と、フェルスタッペンは賢明な答えを見つけた。

「ヨーロッパと比べても、日本の人たちはとても礼儀正しいし接しやすい。それにすごく清潔! それから、さっきのメディアセッションでも、みんな他の人に気づかいながら順に質問していたでしょう? ヨーロッパだと我先に話そうとする人が多くて、ちょっと混乱することもあるんだ。その点、日本は整然と順番が守られている感じが気持ちいいよね。

 日本の文化はもちろん、ヨーロッパとは少し違うけど、僕にとっては“違う=興味深い”ってことで、毎年、日本に来て学べることを楽しみにしているよ」

 こんなふうにマックスがレース以外のことに言葉を尽くすのは珍しいから“新幹線は?”と訊ねてみた。

「うん、好きだよ! 標示とかあんまりよくわからないけど、乗ってしまえば快適」

 その後の言葉が、的確に彼を表した。

「すごく速くて」「のんびりできる」――。

【次ページ】 F1デビューを果たしたのは17歳。

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