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アザールがまだ原石だった17歳。
恩師が惚れたドリブルの才と知性。
text by
サビエ・バレXavier Barret
photograph byGetty Images
posted2019/09/01 15:00
リール時代、若きアザールは2008-09、2009-10シーズンと2年連続でリーグ・アン最優秀若手賞を受賞した。
高いレベルのレアルに身を置いて。
――今でも彼とコンタクトはありますか?
「メッセージはいつも交換している。家族がロンドンの生活に満足しているときに、チェルシーを離れるのは1年早い気もしたが、彼はレアルに行きたがっていて、そうする必要があったと思っている」
――リスクも伴うなかで、自尊心を満足させるための移籍という見方もあります。
「まず彼は見栄っ張りではない。落ち着きがあって、それが彼の力になっている。親しみやすさも以前から変わっていない。
EURO2016の際に、私はボルドーに彼の試合を見に行った。そこで目にしたのは、若いころと変わらない気取らない彼の姿だった。ただ、人は誰でも満足のいく環境に囲まれると、心からリラックスする。ちょっと安易になってしまうこともある。
レアルではさらに高いレベルに身を置く。チームメイトも超一流ばかりでリラックスはできない。それがさらなるモチベーションになるだろう」
ガルシアをはじめ、若き日のアザールをよく知る人々の証言で、やんちゃな18歳の少年がいかに人生の転機を迎えたかを探った本編「悪童を覚醒させた鉄拳」はNumber985号「久保建英 18歳の冒険。」に掲載されています。ぜひお手に取ってみてください。