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長谷部誠の統率力は今季も健在。
試合直後も、さすがの“神対応”!
text by
島崎英純Hidezumi Shimazaki
photograph byGetty Images
posted2019/09/01 11:30
開幕戦から健在ぶりを見せつけた長谷部誠。戦力がやや不安なチームを今季も牽引していく。
大男たちに人気なクラッシャー。
個人的統計で最も多かったのは、左サイドの“槍”フィリップ・コスティッチ! 10番というエースナンバーも人気の一因でしょうが、あの無尽蔵のスタミナでガンガン敵陣を突破して自慢の左足で相手ゴールを撃ち抜くパワフルなプレーは圧巻でエモーショナル。間近でプレーを観ると、彼の魅力が増幅されるように思います。真冬の時期は、ボールを持って突進する彼の身体から湯気が出ていますから。
第2位は、意外にもディフェンダーのマルティン・ヒンターエッガー。昨季はシーズン途中にアウクスブルクからのレンタルでプレーしましたが、リーガでもELでも大貢献。今季は晴れて完全移籍となりました。最適ポジションは我らが長谷部誠の真横、3バックのストッパーになります。対人能力が高く、相手エースFWを潰すクラッシャーとしての能力が突出しているのはもちろんのことですが、類稀な攻撃センスをも備えています。
これも個人的な印象ですが、ヒンターエッガーのユニホームを着ている方は大抵男性で、しかも少し恰幅の良い体型の方が多いような。常に屋台の前に立って、ソーセージパンを注文しているイメージが……。
昨季よりも増えている「20番」。
第3位以降は横並び。“ブレーキの壊れたダンプカー”ことFWレビッチ、“フィジカルモンスター”ことDFダニー・ダコスタ、アレに代わるターゲットマンと期待されるFWゴンサロ・パシエンシア、今試合のファンブックでのゴルフウェア姿が凛々しかったMFセバスティアン・ローデ。
そして“カイザー”『Makoto Hasebe』の名前も多く見られました。
昨季よりも、明らかに背番号20が増えている! しかも、その男女構成、年齢構成は千差万別。うら若き女性や落ち着いた佇まいの淑女、溌剌としたサッカー少年、ガラガラ声で熱弁を振るいながらビールを流し込む中年男性などなど、実に多種多様、多士済々なのがなかなかに興味深いです。とにかく頼もしいのは、ほとんどがドイツの方々であること。
一方、ベルギーのシント・トロイデンへのレンタルから戻った鎌田大地の背番号15は、あまり目撃することができませんでした。