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ラグビー代表と1997年のサッカー。
競技の命運を背負う、という共通点。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byGetty Images

posted2019/08/30 20:00

ラグビー代表と1997年のサッカー。競技の命運を背負う、という共通点。<Number Web> photograph by Getty Images

ジェイミー・ジョセフのチームは確実に4年前よりも強くなっている。あとは本大会で結果を出すのみだ。

ラグビーをこの国に根付かせるベスト8。

 '98年のフランスW杯に出場したサッカー日本代表は、グループリーグで敗退した。それでも、世界の舞台に立った経験は4年後への財産となり、2002年の日韓W杯でのベスト16入りにつながっていく。

 2002年だけではない。W杯で勝利する代表チームをスタジアムで、テレビで観た少年たちは、W杯で勝ち上がることを当たり前の現実としてとらえていった。

 浮き沈みを経験しつつもサッカーが人々の日常に溶け込んでいったのは、'97年の日本代表の戦いがあったからである。

 2019年のラグビーW杯で、ジェイミー・ジョセフとその仲間たちがベスト8入りを果たしたら──。

 ラグビーに興味のなかった人たちの眼を、楕円球に惹きつける大きなきっかけとなるはずだ。所属クラブに戻った選手たちは、W杯の結果に恥じないプレーを見せるだろう。それがまた新たなファンの獲得につながり、競技人口の拡大にも結び付いていくに違いない。

 W杯での8強入りによって、ラグビーがこの国に根づくための種が蒔かれていくのだ。

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