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ロシア勢やアリサ・リュウが成功。
女子フィギュアも「4回転時代」へ? 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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photograph byGregory Shamus/Getty Images

posted2019/08/29 11:30

ロシア勢やアリサ・リュウが成功。女子フィギュアも「4回転時代」へ?<Number Web> photograph by Gregory Shamus/Getty Images

昨シーズン、史上最年少の13歳で全米女子チャンピオンとなったアリサ・リュウ。

4回転を成功させてきたジュニア女子たち。

 女子の4回転が初めて国際試合で認定されたのは2002年12月のジュニアGPファイナルで、当時14歳だった安藤美姫が降りた4サルコウだった。

 それからしばらく間が空いていたが、2018年3月のジュニア世界選手権女子フリーで、当時13歳だったロシアのアレクサンドラ・トゥルソワが女子史上初の4トウループと、史上2人目となる4サルコウを成功させて優勝。そして初めて1つのプログラムで2度の4回転ジャンプを成功させた女子スケーターになった。

 さらに昨シーズンは14歳になったトゥルソワが、女子初の4+3トウループのコンビネーション、そして4ルッツを試合で成功させている。

 他にもロシアのアンナ・シェルバコワが国際大会ではまだクリーンにきめていないが、国内戦で4ルッツを着氷した。いずれもエテリ・トゥトベリーゼの門下生たちだ。

 アリーナ・ザギトワやエフゲニア・メドベデワが、2018年平昌オリンピックで「ジュニアの後輩たちはもっと難しいジャンプをやっているので、自分たちも負けてはいられない」と語っていたのは、謙遜でも誇張でもなかったのである。15歳のザギトワがベテラン勢を追い越して五輪金メダルを手にしてから、わずか2シーズン目にして、女子は大きな転機を迎えようとしているのだ。

19歳の選手が4サルコウを着氷。

 これまではもっぱら、試合で4回転を成功させた女子はいずれも身体の小さな13~14歳のジュニアスケーターだった。

 だが2019年3月にさいたまスーパーアリーナで開催された世界選手権で、カザフスタンのエリザベート・トゥルシンバエワが4サルコウを着氷。シニア女子として初の快挙で、銀メダルを手にした。もっともトゥルシンバエワは19歳とはいえ、身長150センチに満たない小柄な体型が有利にはたらいたことは間違いない。

【次ページ】 2022年北京五輪では、誰が4回転を?

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