フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
前年のファイナル王者に勝利!
ジュニアGP初優勝・佐藤駿。
posted2019/09/02 18:00
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Akiko Tamura
8月28日から米国ニューヨーク州レイクプラシッドで開催されたフィギュアスケート・ジュニアGP大会第2戦。1980年冬季オリンピックが開催地されたこの町で、15歳の佐藤駿が男子タイトルを射止めた。
高校に上がったばかりの佐藤は初出場だったこのジュニアGP大会で、当初どのような目標をたてて挑んだのか。そう聞くと、声は小さいながらもはっきりとこう答えた。
「優勝したいと思っていました。先週、(鍵山)優真くんがフランスで優勝したのでとても刺激を受けて、自分もこの大会で頑張って優勝出来たらな、と思っていました」
1週間前にフランスで開催されたジュニアGP開幕戦では、16歳の鍵山優真が優勝を果たした。
ここでの佐藤の優勝により、今年のジュニアGP大会では、2戦連続して日本が男子タイトルを獲得したことになる。
強敵ゴゴレフを振り切りトップに立つ。
SP『キャラバンの到着』では、3アクセル、3ルッツ+3トウループ、そして3ループを完璧にきめた。スケーティングに伸びがあり、体が良く動いているように見えた。
スピン3つのうち2つでレベル4を獲得した。
この大会の優勝候補だった2018年ジュニアGPファイナルチャンピオン、カナダのスティーヴン・ゴゴレフを0.34の僅差で上回り、79.19でトップに立った。
「緊張はそれほどでもなかったです。でも6分間ウォームアップが終わってから、少しだけ緊張しました」
そう感想を述べた佐藤だが、もともと本番でもひどく上がる性質ではないのだという。