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クラブ史上最高額で加入のルカクは
インテルをいかに進化させるのか? 

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神尾光臣

神尾光臣Mitsuomi Kamio

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posted2019/08/19 11:30

クラブ史上最高額で加入のルカクはインテルをいかに進化させるのか?<Number Web> photograph by Getty Images

新たにコンテ監督が率いるインテルに加入したロメル・ルカク。改革の重要なキーマンとなるのは間違いない。

イカルディは大舞台でゴールを決めてきた。

 他方、ルカクに対する懐疑論として、ストライカーとしての純粋な得点力に疑問符をつける向きも少なくない。インテルの元会長であるマッシモ・モラッティ氏は「イカルディの方が強力だ」と断言。他にも「そんなに強力なFWだったら、なぜチェルシーやマンUでポジションを取れず、売りに出されることになったのか」などと、率直な指摘をする有識者もイタリアには存在する。

 ルカクはプレミアリーグの8年間で、外国人選手ではリーグ歴代最年少で通算100ゴールに到達した選手となった。ただその記録のなかには、強豪相手から奪ったゴールが少ない。

 そのことはイタリアのサッカー関係者やファンの間にも伝わっており、「純粋な得点力という点ではイカルディの方が上なのではないか」という指摘もある。確かにイカルディは、その点でルカクと逆。チームプレーへの貢献の少なさを批判される一方、ミラノダービーやユベントス戦、またCLバルセロナ戦など大舞台で決めてきたゴールが多い。

ルカクの能力を引き出す策は?

 もっとも、得点力だけを重視するということなら、最初からイカルディを干して多額の金でルカクを連れてくるようなことはしていないだろう。

 果たしてコンテ監督の頭の中には、いかにしてルカクの潜在能力を引き出すプランが存在するのだろうか。もともと、さまざまな攻撃戦術のパターンを反復練習で叩き込むことを重視する指導者である。「他の選手とどう組み合わせていくのか楽しみ」と、ルカクをコンビネーションの中で活かす意向を示している。

 インテルは8月11日、セリエDビルトゥス・ベルガモと練習試合を行い、ルカクは4ゴールを決めた。試合中はパートナーのFWと流動的にポジションを入れ替えながら、長身を生かして高いボールに反応しゴールを決めていた。コンテに任せたチームの改革を、完全なものにするためのルカク獲得。

 巨額の補強は、果たしてどんな結果を出すのか。

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