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「右打席と左打席で人格を変える」
俊足・佐野皓大は打撃でも魅せる。

posted2019/08/11 11:30

 
「右打席と左打席で人格を変える」俊足・佐野皓大は打撃でも魅せる。<Number Web> photograph by Kyodo News

投手から野手に転向し、昨季、右打ちからスイッチヒッターに。

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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Kyodo News

 プロ5年目のオリックスの外野手、佐野皓大は今シーズン、ことあるごとにこう言ってきた。

「足があってよかった」

「足だけで(一軍に)いさせてもらっている」

 佐野は、2014年のドラフト3位で大分高校から投手として入団した。しかし投手としては壁にぶつかり、プロ3年目、2017年のオフに、50m走5秒8の俊足や身体能力の高さを買われて野手に転向。育成契約から再スタートした。

 昨年は、足を活かすために、右打ちからスイッチヒッターにも転向し、7月に支配下登録を勝ち取った。

 今季はキャンプから走塁で猛アピールし、開幕一軍入りを引き寄せた。シーズン序盤は判断ミスでアウトになるといった場面もあったが、試合を重ねるにつれ、判断力や走塁技術が磨かれ、佐野の足は相手の脅威となっている。盗塁ももちろんだが、長打を放った時のムダのない走塁や驚異の加速は圧巻。足で見る者を魅了できる選手だ。

「急いで判断しなくて、いけるやろな」

「最初は慌てている自分がいて、状況判断ができていなかった。自分は(積極的に)いかないと意味ないやろ、と思っていました。でも今は、落ち着いて、冷静になるようにしています。いけばいいって問題じゃないと思っているので。今は、急いで判断しなくても、いけるやろなって感じ。自分の足を信じてやっています」と自信をのぞかせる。

「足だけでいさせてもらっている」と言う佐野だが、決して足だけではない。打撃での存在感も日に日に増している。

 最初は代走での起用が多かったが、4月に打席数は少ないものの打率.350と結果を残し、先発の機会を増やしていった。5月に大きく打率を下げたが、この夏場、徐々に打撃での貢献度を上げている。8月7日の北海道日本ハム戦では三塁打を含む2安打で2打点と勝利に大きく貢献した。

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