スポーツ百珍BACK NUMBER
神戸とバルサが「ファミリー」化。
試合より気になった結束の内容とは。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byAFLO
posted2019/07/30 20:00
ブスケッツ(左)ら旧友との久しぶりの再会となったイニエスタ。プレーだけでなく、バルセロナとの橋渡し的な存在として担う役割は大きい。
発表した4つの強化ポイント。
同じタイミングで発表されたのが、両クラブ間の連携。楽天とバルセロナと言えば、胸スポンサーなどのメーングローバルスポンサー契約を結んでいる。その中にあって、バルサのジョゼップ・マリア・バルトメウ会長の言葉を借りると、スポーツ面においてバルサとヴィッセルは「兄弟チーム」、つまりファミリーになったのだ。
神戸の三木谷浩史会長とバルトメウ会長が出席した会見によると、ここから1年間、以下の4つで関係強化を図るのだという。
(1)クラブ間における人材交流
(2)両クラブのアカデミー選手の相互派遣
(3)スカウティングノウハウの共有、スカウティングデータベースへの相互アクセス
(4)クラブのブランディングを向上するための相互パートナーシップ
将来的には神戸からバルサに?
4つ挙げられたうち、(1)は「バルサから神戸へ」の移籍が数多く起きている。
バルトメウ会長は「神戸の選手がバルサに、バルサの選手が神戸に来たりして人材交流も行われるでしょうし、神戸へ来た選手がいつかまたバルセロナでプレーすることがあるかもしれない」と話している。
なお、この連携はスペインでも注目されているようだ。
試合当日の『マルカ』紙電子版「バルサが日本で得たポジティブな物事」という記事では、新加入のフレンキー・デヨングやバルサB上がりの選手の活躍とともに、「ヴィッセル神戸との提携:選手と指導者の交流と情報交換で利益を得られる」とかなりポジティブな評価だった。
そしてバルサが“本気”で関係性を構築しているんだなと思わせることが試合前にあった。
ベルメーレンの加入会見が始まるまで時間があったので、ノエビアスタジアム神戸周辺を歩いてみた。