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菊池雄星vs.大谷翔平「2番勝負」!
本気のチェンジアップは通用するか。
posted2019/07/13 09:00
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Kyodo News
ルーキー・菊池雄星の後半戦は花巻東高の後輩、エンゼルス・大谷翔平との『2番勝負』から始まる。
3番目の先発投手として後半戦をスタートする菊池は14日(日本時間15日)が敵地、21日(同22日)が本拠地でエンゼルスに立ち向かう予定だ。ここまでエンゼルスには3試合に先発し、1勝2敗、防御率12.34。成績は散々と言っていい。
初対戦の4月20日は5回、10安打、4失点。メジャー初勝利は打線の援護のお陰と言える内容だった。5月30日と6月8日は更に厳しくともに3回1/3で自責点6、敗戦投手に。8日は大谷との米国初対決が実現したものの、3打数2安打、1本塁打と打ち込まれた。
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スコット・サービス監督は相性が良いとは言えないエンゼルスとの“行って来い”のスタートに「これまでは数字も制球も良くなかったが、今の投球は以前よりもだいぶ改善され良くなっている。気にしていない」と、期待した。
菊池の好不調のバロメーターとは?
菊池は19試合に先発し、4勝6敗、防御率4.94の数字で前半戦を終えた。4月下旬からの先発5試合は、2勝0敗、防御率1.95。27回2/3で26三振を奪うなど本来の投球を見せたが、その後の5試合は0勝4敗、防御率10.35。奪三振は20回で11に激減した。このアップダウンが激しい内容を菊池はこんな言葉で説明した。
「コンディショニング、メンタル面を含めてやっぱりいかにいい状態を保つか、自分の良さを出せる状態に心技体を中4日で持っていくことがいかに大事か、その難しさというのは感じました。自分のものを出せば結果は付いてくるという自信もある」
前半戦、菊池の好不調のバロメーターはわかりやすかった。直球の目安は95マイル(約153キロ)、スライダーは88-90マイル(約142-145キロ)、この2つをクリアした上でカーブでカウントを整えられた試合は決まってクオリティースタート(6回3失点)を上回る投球を見せた。だが、自分本来のボールが表現できない場合は打ち込まれることが続いた。