才色健美な挑戦者たちBACK NUMBER

上田桃子/渡邉彩香/三浦桃香
ツアー後半戦に向けての強い決意。

posted2019/07/17 11:00

 
上田桃子/渡邉彩香/三浦桃香 ツアー後半戦に向けての強い決意。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

text by

林田順子

林田順子Junko Hayashida

PROFILE

photograph by

Takuya Sugiyama

 今年初開催された『資生堂 アネッサ レディスオープン』は、初日から波乱含みだった。台風を思わせるような風雨により3時間17分の中断を余儀なくされ、大幅な遅れからペアリングやスタート方法なども変更。決勝ラウンドでも風雨に選手たちは苦しめられた。

 「才色健美」に出演した3人にとってもハードな試合であった。初日のスタートから3連続ボギーを叩いた三浦桃香、以前「初の戸塚カントリー。難しく戦略性が求められるコースだと聞いています」と語っていた渡邉彩香はともに予選落ち。15年目のプロ生活で初のホステスプロを務めた上田桃子は辛うじて決勝ラウンドに駒を進めるも、5オーバーの58位タイで試合を終えた。

 とはいえ、競技をしていれば浮き沈みはあるもの。渡邉彩香が好きな言葉に「明日は明日の風が吹く」を挙げたように、彼女たちの視線はすでに先へと向いている。そんな3人は今シーズン、何を思い、戦っているのか。

三浦桃香「これからも諦めることなくコツコツ頑張りたい」

 今回の試合後、涙ぐみながら「気持ちの問題だけです」と振り返った三浦桃香は、穏やかな性格が自らの強みと語っていた。

「イライラもしないし、怒らない。意識していないのですが、コースでもなんかニコニコと笑っているみたいで、そういう穏やかな性格が自分の強みだと思っています。

 今オフはトレーニングを含めて、練習をしっかりとしていて、あとは自信を持ったゴルフをすればいい成績が出るんじゃないかと思っているんです。実は一番苦手なのがドライバーで、飛距離はありますが、フェアウェイキープ率がものすごく低いんです。まっすぐに飛ばなければ、いくら飛距離が出ても意味がありませんよね。だけど今年のQTでフェアウェイキープ率が7割ぐらいまでいって、今までそんなことはなかったし、一番成長をしたところだと思っているので、そこは是非見てほしいと思っています。

 試合に出場すると、ギャラリーの方がすごく応援してくださって、とても嬉しいし、もっと喜んでほしいなと心から思うんです。今年は勝負の年ですし、諦めることなく、ずっとコツコツ頑張り続けていきたいと思っています」

渡邉彩香「自分でも自分を信じて、プレーしていきたい」

 昨年賞金シードを喪失し、今シーズンはリランキングの突破も逃した渡邉彩香は、中盤以降は主催者推薦枠での出場のみとなるなど、苦しい時間を過ごしている。

「現状は悔しい気持ちでいっぱいだし、自分でも自信がなくなっているところもあります。ただ、こういう時期はないに越したことはないけれど、そういう中でも色々と自分なりに考えて、ふてくされることなく、落ち着いて考えられるようになってきたというのは、すごく成長をしたなと感じているんです。

 私の欠点は喜怒哀楽が結構あって、それが割と行動に出てしまうということ。元気がいいと動き回るけど、元気がないと全然動かなかったり。周りからは感情が出ない方だと言われるのですが、結構すぐにカッとなったりするので、そういうところは自分でもまだ幼いなと思ってしまいます。自分の中では我慢して表に出さないようにしているんですけど、ミスをしたときに、それがそんなに大きなミスでなくてもすごく落ち込んだりしてしまう。自分の気持ちに左右されないで、いつでもしっかり、変わらずにやるというのが課題です。

 プレーの面ではドライバーの軌道修正。私の持ち味である思い切りの良さはあまり消さず、なおかつ曲がる幅が狭まるようにトライをしているところです。

 今回、こういう現状になって、改めて周りの人の支えにすごく感謝しています。色々な目標はありますけれど、自分以上に私がまた勝つことを信じてくれている人たちのために、自分でも自分を信じて、プレーしていきたい。いい時もあれば悪い時もあるけれど、それがずっと続くわけではないし、明日になったらまた全然違う1日になると思うので、毎日毎日新たな気持ちでチャレンジしていきたいと思っています」

【次ページ】 上田桃子「今年のテーマは心技体」

1 2 NEXT

ページトップ