プロ野球亭日乗BACK NUMBER
不可思議に映る投手起用はなぜ?
原監督が下したギリギリの決断。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byHideki Sugiyama
posted2019/06/28 18:00
5年ぶりの交流戦Vこそ逃がしたが、首位浮上も達成した原巨人。そのタクトにファンの期待がかかる。
8月に勝負をかけるための「今」。
今回の補強は、もちろんであるが、まずはチームに足りないものを補うためである。
ただ新たに加わった選手たちの適所をはかるためには、1カ月程度の時間が必要かもしれない。
そのためには「いま」だったということだ。
ただデラロサは別として、藤岡は29歳、鍵谷も28歳とまだ若い。原監督の頭の中には、伸び悩む宮國や畠、鍬原らを筆頭にした若手投手への刺激ということも含めて、チームの成長という視点で2人を獲得した意味はあるはずだ。
トレード期限は7月一杯だが、8月に勝負をかけるためにはここしかない。
今回の補強はそのための、タイムリミットぎりぎりの決断だった。