なんとしても2位以内に入らないと。

――人生を賭けた大一番ですね。

「東京五輪がすべてではないですけど、競技をしている間の自国開催はもうないでしょう。それに今後、何年陸上をやれるか分からないですけど、MGCに勝って、東京五輪のマラソン代表になって結果を出すことで、その後自分のやりたいことが広がっていくのかなと思っています。

　世間ではそろそろ引退かって思われていますが、マラソン選手としてはまだまだ伸び代があると思う（笑）。とにかく、まずはMGCでなんとしても2位以内に入らないといけないと思っています」

　佐藤には調子のバロメーターがある。

　最初の1000mを2分45秒で走ってその日の体調を確認し、そのまま押し切れるか、それともペースを落とすか判断する。キツイ場合は力んでしまい最後までもたないのでペースを落とすが、ラクに走れているとそのまま後半も勝負できる。

　9月15日、最初の1000mを終えた時、どうなるのか――。

　ラクにそのまま走れれば、プラン通りに42.195キロを駆け抜けることができるはずだ。その後には、もちろん結果がついてくる。