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中島翔哉がコパで放った異質の輝き。
その打開力は南米各国も警戒した。
 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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photograph byGetty Images

posted2019/06/29 09:00

中島翔哉がコパで放った異質の輝き。その打開力は南米各国も警戒した。<Number Web> photograph by Getty Images

中島翔哉はゴールを挙げたエクアドル戦以外でも“らしさ”を見せた。噂に上がるポルトへの移籍も正式決定するのだろうか。

「3試合しかできなかったけど……」

 最後の試合となったエクアドル戦を終えた後には、リオ五輪を経験した中島ならではの言葉もあった。

 リオ五輪での中島はグループリーグ3試合すべてに先発、第2戦のコロンビア戦(2-2)で勝ち点1奪取につながるゴールを決めたが、日本は通算1勝1分け1敗で決勝トーナメント進出を逃している。

 今回は東京五輪世代がチームの大半を占めていた。コパ・アメリカという大会に参加する以上、勝利を求めて戦うことが第一義だが、ホスト国としてより高い結果を求められる東京五輪世代の成長を促進させるという意味合いも大きかった。

 だからこそ、エクアドルに勝って決勝トーナメントに進み、ブラジルと対戦したかったのだ。

 中島は「3試合しかできなかったけど、みんなはオリンピックだったりとかがある。この経験を必ず次につなげてほしいし、僕自身も生かしていきたい」と東京五輪世代にエールを送った。

変化と貫くところを両方やりながら。

 チリ戦からウルグアイ戦までの中2日という短い間で中島が発した印象深い言葉がある。

「まず楽しんで、自分のスタイルをどんどん変化させるところと貫くところを両方やりながら。それも楽しみの1つです」

 中島自身が現在考えているのはそこだろう。

 個で相手を警戒させることのできるスペシャルな部分をもっと際立たせたい。だからこそ、変化を加えてもっと自分を成長させたい。

 その思いは「この大会に出て楽しかった」というコパ・アメリカを経てより膨らんだようだ。

 称賛と批判という対極的な評価を表裏一体にまとってなお自分を貫ける希有な存在。この輝きを失わせてはならない。

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