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北朝鮮から“取材許可”された6人…日本人記者が目撃「デジカメ没収の危機」「空港で怒られた遠藤保仁」13年前だから明かせる“ビックリ事件”

posted2024/03/27 11:00

 
北朝鮮から“取材許可”された6人…日本人記者が目撃「デジカメ没収の危機」「空港で怒られた遠藤保仁」13年前だから明かせる“ビックリ事件”<Number Web> photograph by 代表撮影/JIJI PRESS

2011年11月14日、サッカーW杯3次予選の北朝鮮戦のため、平壌国際空港に到着した遠藤保仁ら日本代表(当時)

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松本宣昭

松本宣昭Yoshiaki Matsumoto

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代表撮影/JIJI PRESS

 予定されていた3月26日サッカーW杯予選の日本対北朝鮮戦は、「自国開催は困難」という北朝鮮側の事情で、まさかの「実施されない」ことが発表された。だが、かつて北朝鮮で行われた日本代表戦を取材した記者に驚きはなかった。その時も想定外の事件が続出していたからだ。2011年11月、あのアルベルト・ザッケローニ時代。現地取材した記者が見た北朝鮮の実態とは。デジカメ没収の危機、ホテル最上階の高級バー、冷麺に唸った現地グルメ、謎の宿泊代……“ビックリ事件”が続出していた当時取材の模様を明かす。<全2回の1回目>

 押入れの、奥の奥。引っ越し以来放置したまま、うっすら埃をかぶった段ボールの中に、あった。無印良品のA5サイズ。表紙には「2011年10月~2012年2月」。サッカー専門誌記者時代の、我が懐かしき取材ノートだ。

 茶色くなった紙をめくっていくと、お目当てのページにたどり着いた。

「ブラジルW杯アジア3次予選vs.北朝鮮(アウェー)」

 メモは試合の12日前、2011年11月3日から始まっている。この日、日本サッカー協会(JFA)ビルの一室に急遽呼び出された。そこでの走り書きがノートに残っている。

前回は取材許可「10人」だった…

■北朝鮮戦取材者ミーティング

・11日中に北京の北朝鮮大使館でビザ取得の必要があるため、11日のタジキスタン戦現地取材は不可。
・11月14日にチームチャーター便に同乗。入国に時間がかかった場合、練習開始時間ずれる可能性あり
・携帯電話は税関手前で預ける
・入国時、荷物の中身まで見られる。特にパソコン、カメラ、電子機器は念入りにチェック。新聞、雑誌持ち込み不可。タバコ持ち込み可
・宿泊は羊角島国際ホテル ※料金確認中。支払いはおそらくユーロ払い
・各部屋にインターネット回線を引いてもらうように要請済み。料金は30分6ユーロ目安?

 JFAに集められたのは、たった10人だった。

【次ページ】 「静かにしなさい」注意された遠藤保仁たち

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