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鹿島と広島、何が勝負を分けたのか。
永木「理想ばかり求めても仕方ない」
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph byGetty Images
posted2019/06/26 11:50
鹿島アントラーズの「勝負強さ」がまたしても際立った試合だった。選手は入れ替わっても、トーナメントの勝ち方は伝承されている。
「180分は長いですから」
ACL決勝トーナメントのしびれるような試合は、リーグ戦とは違う。アウェイゴールというルールが試合を面白く、かつ難しく、同時に手堅くするのかもしれない。
「ノックアウトステージは1点の重みが違う。2試合180分で1試合という考え方ですけれど、180分は長いですから」と三竿が少し笑った。
勝ち上がりを決めたといっても、試合後の鹿島の選手には笑顔は少なかった。同じような展開で3失点し敗れている。
そして週末にはリーグ戦で再び広島との対戦が控えている。スンヒョン、名古と負傷交代した選手が気がかりだ。負傷を抱える伊藤翔もまだ本調子ではない。連戦の疲労がいつ襲ってくるかわからない。安堵感と同じくらいの危機感が彼らを包んでいるようだった。