プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
KOされたIWGP王者オカダ・カズチカ。
“ペインメーカー”が与えた屈辱の痛み。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2019/06/10 17:00
試合後、場外で完全にKOされていたオカダ・カズチカを救ったのは、棚橋弘至だった……。
「タナハシ、いやバカハシよ!」
「棚橋は素晴らしいレスラーで、伝説の男だ。リスペクトしているというだけでは足りないほどだ。ただアイツは、試合後に入ってきて、オレの邪魔をした。これはオレの遊びの時間だ。それは許せない。
オカダをイスでぶちのめし、その歯をへし折って、テーブルにパワーボムで叩きつけようとしたときに棚橋は入ってきた。
アイツは、胸にSのマークをつけたスーパーマンのつもりでいるのか。棚橋がスーパーマンなら、オレは(スーパーマンの弱点である)“クリプトナイト・ジェリコ”になってやろうか」
ジェリコはちょっかいを出してきた棚橋にも触れて饒舌だった。
「ニュージャパンは素晴らしい団体だ。ここにオレがいることで、さらに素晴らしくなる。
オカダよ、また戦おう。
タナハシ、いやバカハシよ、オマエと戦うことも約束してやる。
同時に2人一緒でもいいぞ。クリス・ジェリコvs.オカダとタナハシのハンディキャップ・マッチでもいい。オレに異論はない。
どこで見たい?
ビッグマッチを2回できるな。1月4日と1月5日の東京ドームがいいな、すぐにでもチケットは売り切れるぞ。クリス・ジェリコがリングに上がるということだけで。2日とも4万枚のチケットがさばけるぜ」
G1で、棚橋にとっての最大の敵になる!
ジェリコは7月6日に開幕するG1クライマックスにも言及した。
「KENTAもジョン・モクスリーもG1に出るようだな。それならオレもG1にエントリーしてみようか。オレがG1に出たら“クリス・ジーワンリコ“だ。
どう思う?
いいだろう。
オレが希望しているんだから、新日本に断る理由はないな。オレが出るようになれば、棚橋は毎日、後ろが気になってビクビクしながら試合しないといけなくなるだろう。クリス・ジェリコは最大の敵になる。モンスター級のな」