プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
KOされたIWGP王者オカダ・カズチカ。
“ペインメーカー”が与えた屈辱の痛み。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2019/06/10 17:00
試合後、場外で完全にKOされていたオカダ・カズチカを救ったのは、棚橋弘至だった……。
ベルトはまだオカダのものだが……。
ジェリコはその額のオカダの顔が描かれたレインメーカー・ドル札を指さした。
「オカダ! IWGPのベルトがオレのものでなく、オマエのものであることは認めよう。何度でも戦ってやる。腕もヒザも痛めつけ、犬を蹴飛ばすように扱ってやる。
ただレインメーカーよ、カネの雨が降るっていうのは、なかなか見ごたえのあるシーンだ。
ほら、オレの額にそのうちの1枚がくっ付いている。床に落ちたんじゃない。オカダがオレの額にいるんだ。それがすべてだ」
ジェリコは最後に言った。
「“ペインメーカー”がどうだったかは、オカダに聞いてみろ。だけど今夜のオカダはしゃべれないらしいな。
じゃあ、オレが代わりにコメントを出してやるよ。
『ハロー。ボクの名前はオカダです。ペインメーカーにこっぴどくやられました』
これでいいだろう!」