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調子乗り世代の顔、安田理大。
新天地・千葉でもギラギラする。
posted2019/05/29 18:00
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
J.LEAGUE
序盤戦、フアン・エスナイデル監督の解任などもあり、現在14位ともうひとつ浮上のキッカケを掴めないでいる千葉。J2暮らしが今年で10年目に突入し、「J1昇格」が悲願になっている。それを実現すべく、4月30日に1人の選手を獲得した。
安田理大だ。
今年は、佐藤寿人、田坂祐介らベテランがチームに移籍してきたが、同じく経験豊富な安田の加入は千葉にとって非常に大きい。
安田は2006年、ガンバ大阪でプロ生活をスタートした。'07年にはU-20W杯に出場し、翌年にはA代表にも選出された。'11年にオランダのフィテッセに移籍し、'13年に帰国後は磐田に加入。それ以降は鳥栖、神戸、名古屋、釜山(韓国)、新潟と1年ずつ異なるチームを経験してきた。これだけの経験値は、他の選手と比べてもなかなかないものだ。
“転校生”には慣れている。
4月末に入団して、まだ間もないが、“転校生”生活を長く続けてきたせいか、すでにチームに溶け込んでいる。
「毎年チーム変わっているんでね。溶け込むのは慣れているし、早い」
笑って、そう語る表情には余裕がある。
千葉入団に至る前、安田の元にはいくつかオファーがあったという。ユン・ジョンファン(前セレッソ大阪監督)からも連絡が入った。だが、千葉の優れた環境や個人的なつながりもあり、「J1昇格のために」という思いで移籍を決めた。
同期にあたる「調子乗り世代」の仲間が「87年会」というLINEでつながっており、祝ってくれたという。
「グループLINEがあるからね。今日の試合(東京V戦)の前日も林(彰洋・FC東京)、(柏木)陽介(浦和)、槙野(智章・浦和)、(太田)宏介(FC東京)とかとLINEをしてた。槙野が代表に入ったんでね。あと、陽介が手術してんで、ベッドの写真とか送ってきて、『食欲あってごはんたべたい』とか言うてたんで『食欲ないやろ、性欲やろ』って送ってイジっていた(笑)
みんな、30歳過ぎて試合に出れないヤツもおるし、カテゴリーが変わったヤツもいるんで、そういうのをお互いに切磋琢磨というか、『もっといけるよ』とかお互いを褒め合ってる(笑)。まぁ、俺らも“黄金世代”並みに結束強いよ」