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ヴィクトリアMを勝ったレーン騎手。
週末で7勝、迸る知性、鮮烈な技術。

posted2019/05/13 11:20

 
ヴィクトリアMを勝ったレーン騎手。週末で7勝、迸る知性、鮮烈な技術。<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

またしても日本競馬界に巨大な存在感を放つ騎手が現れた。ダミアン・レーンの名前、気にしておいて損はない。

text by

島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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Yuji Takahashi

 アーモンドアイと同じ最強世代の4歳牝馬が、とてつもないスーパーレコードで春のマイル女王の座についた。

 第14回ヴィクトリアマイル(5月12日、東京芝1600m、4歳以上牝馬GI)を、ダミアン・レーンが騎乗する5番人気のノームコア(4歳、父ハービンジャー、美浦・萩原清厩舎)が優勝。従来のコース記録をコンマ8秒も短縮する1分30秒5のJRAレコードを叩き出した。通算4勝目、重賞2勝目が、嬉しいGI初制覇となった。

 横山典弘のアエロリットが引っ張る流れは、前半800m 44秒8、1000m通過56秒1という超ハイペースになった。

 ノームコアは道中、1番人気のラッキーライラックを2馬身ほど前に見ながら、中団馬群のなかを進んだ。これだけ速い流れのなかでも、鞍上のレーンが手綱を引き気味にするほどの手応えだった。

「いいポジションにつけることができました。ラッキーライラックはレース前から印象に残っていた馬で、マークすべき相手として(頭のなかの)リストに入っていました」

自分の前が確実に開く位置取り。

 ずっと馬ごみにいたので、直線に入ってからも、少しの間、前が壁になっていた。

「直線でスペースがあるか心配だった。手応えがよかったので、スペースさえあれば勝ち負けになる自信がありました」

 そう話したレーンは、ラッキーライラックの真後ろにつけ、アクセルをふかしながら待機するような感じで、前方がひらけるタイミングを冷静に計っていた。確実に伸びる馬の後ろにいれば、いずれ進路ができる、という読みがあったのだろう。

 ラスト400mを切ったところで、ラッキーライラックが加速しながらやや内に切れ込み、ノームコアの前が開いた。ノームコアは馬1頭ぶんほど外に出ただけで、直線に向いてから、ほぼまっすぐにゴールへと突き進んだ。

【次ページ】 ゴール前で見せたレーンの超技術。

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