欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
長谷部誠がELで得た成長への欲望。
「今日の試合は特別な1つでしたね」
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byAFLO
posted2019/05/10 18:20
ELは、長谷部誠にとっても大きなインパクトだった。来季のCL、EL出場権をかけてリーグ戦ラスト2試合に臨む。
「チェルシーのなんていうのかな……」
「前半はね、相手に押し込まれる時間が長かったですけど、後半になって相手にも少し疲れとかミスが出てきたんですけど、自分たちも勇気持ってプレッシャーかけて、相手のミスをさそって。
試合を通して言えば、自分たちのほうが決定的チャンスは多かったと思う。でも、延長前半の2本の相手のクリアなんかはやっぱり、チェルシーのなんていうのかな……本物の強さを感じたし、ブンデスだったら入るというのはあったと思う。
ほんとにいろんな、感情もそうだし自分のなかでも2試合通してチェルシーみたいなチームとやれて、得た感覚というのもあるし、そういう意味ではほんとに、本当に楽しかったは楽しかったですけど」
ヨーロッパリーグを楽しみ切った長谷部。
49分、ヨビッチが決めた同点弾は中盤で長谷部が起点になったものだった。
だが、その後は攻めても決まらない。よく言われる「ラスト3分の1の精度」にかなりの差があることは明白だった。結局、120分で決着がつかずPK戦にまでもつれ込んだ。フランクフルトは先攻で、先に失敗したのはチェルシーだった。だが、結局勝利したのもチェルシーだった。
「間違いなくこのゲームは自分たちがアウトサイダーというか、チェルシーに分があると思われてたし、それは自分たちもわかってました。1戦、2戦、戦ってみて間違いなくチェルシーのほうが良いチームだと思ったし。
まあただサッカーというのは強いチームが勝つとは限らないし、そういう部分でいえば今日は自分たちにもチャンスはあったと思う。そこで勝ちきれなかったというのが自分たちの力でもあると思うし、運……まあ運も含めた力の部分でもあると思う、うん。
ただほんとにここまでね、来られたというのは、僕個人にとってもこの歳でこういう経験ができるのもなかなかないと思うので、そういう部分では本当にヨーロッパリーグというのを楽しみながらできたかなと思います」