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今宮健太に泣かされた大竹耕太郎。
防御率0点台、5戦目での初勝利に。
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byKyodo News
posted2019/05/09 08:00
今季初勝利を挙げたソフトバンク大竹耕太郎。工藤公康監督の横で笑顔を見せた。
貯金増、防御率も上位を独占。
大竹初勝利の2日後、5月4日のオリックス戦に先発した千賀もまた、マウンドでは何度も首を傾げるほど調子が上がらない中だったが、先輩の意地とばかりに7回無失点と好投して3勝目をマークした。
大型連休期間中のホークスは7勝2敗と大きく勝ち越した。5月6日時点でパ・リーグで貯金を持っている球団はホークスだけとなり、気づけば2位に4.5差をつけ早くも引き離しにかかっている。
防御率ランキングを見れば、パ・リーグ1位が大竹で0.72、同2位が千賀で1.23と上位を独占している。
大竹は言う。
「千賀さんが、普段の何気ない会話からピッチングやトレーニング、食事のことまで色んな話をしてくれる。投手陣みんなでそんな話が出来る環境を作ってくれるんです。これがエースなんだと思いました」
柳田ら不在でも強いホークス。
そういえば、ここ最近の試合前練習の時、大竹が千賀のちょっとしたしぐさを真似するシーンを見かけるようになった。以前は見たことがなかった。
故障者続出で問題山積みだった野手陣も若手の台頭やグラシアルの復帰などでいい流れが出来ている。とはいえ野球はやはり投手力だ。
一人前になってきた大竹。大黒柱として認められてきた千賀。
この二人を見ているだけでも、柳田悠岐や中村晃が一軍に不在にもかかわらず首位独走態勢を構えつつあるホークスの強さの一端を感じることが出来るのではなかろうか。