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開幕スタメンの9人中6人が故障。
災難続きのヤンキース、田中将大は?
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byGetty Images
posted2019/04/27 17:00
4月20日のロイヤルズ戦、6回に左前打を放ったジャッジは左脇腹を痛め交代。2週間の療養が必要とされた。
監督は若手台頭に期待。
その一方で、アーロン・ブーン監督は「明るい将来性を持つ若い選手が、この高いレベルでプレーすることでステップアップしている」と、マイナーから昇格した選手が成長する機会をプラス材料に挙げる。
実際、数年前にはジャッジやサンチェスが急速に台頭した実績もあり、その再現を期待する声も聞こえてくる。開幕以来、昨季世界一のレッドソックスが大きく出遅れていることもあり、開幕ダッシュに成功したレイズを含め、終盤戦まで大混戦にもつれ込む可能性もあるだけに、さほど悲観的になる必要もない。
先発の踏ん張り、新たなスタイルの確立。
となると、2年ぶり4回目の開幕投手を務めた田中将大をはじめ、快速左腕ジェームス・パクストンら先発陣が失点を食い止め、接戦に持ち込んで白星を積み上げていくことが必要となる。
攻撃面では、ジャッジ、スタントンの両主砲が不在でもあり、これまでの本塁打に依存するスタイルを再考するいい機会になるかもしれない。
4月22日、22試合終了時で12勝10敗。
「すべてが終わった時点で、我々は良かったことにできると感じている」
非常事態に追い込まれても、ブーン監督は前向きな姿勢を崩さない。故障禍に沈むのか、災い転じて福となす、のか――。
いずれにせよ、盟主復権を目指すヤンキースの前に、厳しい戦いが待ち受けていることは間違いない。