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2カ月後のW杯を前に現れた新星たち。
なでしこは「伸びしろだらけです」。
posted2019/04/14 09:00
text by
日々野真理Mari Hibino
photograph by
Mutsu Kawamori/AFLO
6月にフランスで開催されるFIFA女子ワールドカップまで2カ月弱と迫る中、事前の強化のため、なでしこジャパンが4月1日から11日の日程で欧州遠征を行った。
いずれもW杯優勝候補の強豪国である、開催国のフランス、そしてドイツとの対戦が組まれた。3月に行われたアメリカ遠征に続き、高倉麻子監督はW杯を視野に入れ、新戦力の見極めと、組み合わせなどのテストを意図していた。
4月4日のフランス戦は、1-3の完敗。移動も含めた中4日で迎えた9日のドイツ戦は2-2の引き分けで終了。
1戦目のフランスとの試合では、チームとしても個人としても想像以上に自分たちのプレーが出せなかった。危機感を募らせた選手たちは、チームの全体ミーティングに加え、キャプテンの熊谷紗希を中心に、選手だけが集まり映像を見ながら毎日ミーティングを繰り返し、修正点を細かく話し合った。その甲斐もありドイツ戦では、チームは大きな変化を見せた。
小林里歌子が見せた可能性。
この遠征中、存在感を見せた2人の新星がいる。
アメリカ遠征に続き2度目の招集となったFW小林里歌子は、3月のブラジル戦で決めた得点に続き、完敗したフランス戦でも持ち味の動き出しの良さで、ワンチャンスを逃さずゴールをしとめる活躍を見せた。
「フランス戦は、もう少しボールを引き出すことや、ボールにかかわりながらポジションをとることが課題だと感じました。たくさん課題はありましたが、FWとしては結果が必要なので、チャンスはほとんどない中で得点がとれたことは良かったのかなと思います。
フランスもドイツも個々がすごいのは思っていた通りですが、チームとして、こんなにスピード感があるとは思わなかった。思っていた以上でしたし、世界トップのレベルをこのタイミングで知れたことは大きいです」と、世界レベルを感じられたことをポジティブにとらえた。