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2カ月後のW杯を前に現れた新星たち。
なでしこは「伸びしろだらけです」。
text by
日々野真理Mari Hibino
photograph byMutsu Kawamori/AFLO
posted2019/04/14 09:00
6月にフランスで開幕するW杯に向け、小林、南ら新戦力への期待も大きい。
鮫島「伸びしろだらけです」
高倉監督体制がスタートし約3年、あと2カ月で、初の世界大会を迎える。
「あとは選手のコンディションを確認したうえで、ポジションバランス、経験のある選手と若い選手のバランスを考えて、23人のメンバーを選考したいと思います」という指揮官。
ギリギリまで選手の見極め、テストを重ねてきた中で、チームとしての課題も多く、本来の日本の武器の連係はまだ成熟しているとは言えない。
しかし今回の遠征では、経験の浅い選手たちがW杯直前にフランス、ドイツといった強豪2カ国と対戦し、世界レベルの高さを体感したことが大きな収穫となった。また、1戦目を終え2戦目に向かう過程のなかで、選手たちが自主的にチームを立て直した姿勢も、世界と戦う上で必ずや力となるはずだ。
W杯で優勝を経験し、数々の世界の舞台を経験してきた鮫島彩は、現状に危機感を募らせ、多くの課題を口にした。一方で、改善のための話し合いでリーダーシップをとりチームをまとめることに尽力しながら、「若い選手が多いこのチームは未知数ですし、伸びしろだらけです」と表現する。だからこそ見られるであろう新たな景色を期待して、W杯の開幕を待ちたい。