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2カ月後のW杯を前に現れた新星たち。
なでしこは「伸びしろだらけです」。 

text by

日々野真理

日々野真理Mari Hibino

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photograph byMutsu Kawamori/AFLO

posted2019/04/14 09:00

2カ月後のW杯を前に現れた新星たち。なでしこは「伸びしろだらけです」。<Number Web> photograph by Mutsu Kawamori/AFLO

6月にフランスで開幕するW杯に向け、小林、南ら新戦力への期待も大きい。

憧れの熊谷紗希との初コンビ。

 何より南にとって大きかったのは、20歳でW杯優勝を経験し、ロンドン五輪銀メダルにも貢献した熊谷紗希と2試合でコンビを組んでプレーしたことだ。

「紗希さんには、“自信をもって、積極的なミスは全然いいから”と言われていたので、ミスを恐れず自信をもってできました。今回の2試合、W杯前にしっかり紗希さんとコンビを組んでいろいろチャレンジできたことは、自分の目標に少し近づけたのかな、と思います」

 南が思い切りよくプレーできた裏には、U-20W杯の頃から、なでしこジャパンで一緒にプレーしたいと強く思い描いていた熊谷のさりげない言葉があった。

「試合中は、ラインコントロールや、相手に対してどのタイミングでプレッシャーにいくか、どこでアタックしにいくかというのは、自分だけの判断じゃなく、紗希さんの声があったから出来た部分もあって、すごく助けてもらいました。でも、逆に自分がもっと紗希さんを助けられるようになりたいと思っています。

 自分は競るのが得意なほうなので、空中戦では自分がアタックしにいって、後ろは紗希さんにカバーしてもらったり、あとはチャンレジ&カバーだったり、しっかり声をかけながらお互いの良さをもっといかせるようにしてプレーしていきたいと思います」

自然にリーダーシップをとれる魅力。

 南はなでしこジャパンのDFリーダーとして、今後の成長が期待される存在だ。わずか20歳ながらも試合になれば年齢は関係なく、臆することなく指示を出している。「自分が後ろから声をだしてリードしていかないと」という姿勢が強く、試合中も熊谷の隣で声を響かせていた。自然とリーダーシップがとれるのも彼女の魅力だ。

「彼女は生粋のセンターバック。2試合で思った以上にやれるところを見せてくれましたし、やはり高さは武器です。若いときから少しずつ、ちゃんと成長している選手ですので、今回感じたことをまたしっかり消化して、必ずレベルアップしてくれるなということを期待しています」と、高倉麻子監督も期待を寄せている。

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