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世界が羨むイングランドの才能たち。
ペップが狙う20歳、マンUの10番も。
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph byGetty Images
posted2019/04/11 11:15
フィル・フォデン(右下)らが中心となって制覇した2017年U-17W杯。イングランドには高い技術をもつ有望選手が多く揃っている。
18歳MFの才能に惚れるデブライネ。
グアルディオラだけではなく、シティの選手たちもイングランド代表の若者たちに熱い視線を送っている。ケビン・デブライネもそのひとりだ。
「フィル(・フォデン)の才能には惚れ惚れする。監督がローンでも出さないといっていたけれど、100%同意するよ。アイデアと技術は並の18歳ではないね。近い将来、私のポジションが脅かされるんじゃないかって冷や冷やしているし、楽しみでもあるんだ。ラヒーム(・スターリング)もジョン(・ストーンズ)も20代半ばで、他のクラブにも優秀な選手が数多くいる。2年後のヨーロッパ選手権で、イングランドは優勝候補に挙げられると思うよ」
ロシアW杯終了後、若手の底上げがない限り、イングランド代表の完全復活は期待薄と各方面で指摘されていた。かくいう筆者もそのひとりだった。
しかし、若者たちは右肩上がりで成長している。
マンUの「10番」もまだ21歳。
チェルシーでは燻っているものの、カラム・ハドソン・オドイはバイエルンが4000万ポンド(約58億円)ものオファーを届けた逸材だ。スピードと跳躍力に長け、泥臭いデュエルも厭わないドミニク・キャルバート・ルーウィン(エバートン)、ポテンシャルなら前述したライスにまさるとも劣らないショーン・ロングスタッフ(ニューカッスル)、スピード豊かな攻守で異彩を放つアーロン・ワン・ビサカ(クリスタルパレス)も、この夏の移籍市場を賑わせる推奨株であり、スター候補性のひとりでもある。
さらに噂のジェイドン・サンチョ(ドルトムント)、ランパード二世の呼び声が高いメイソン・マウント(チェルシー/今シーズンはダービーにローン)など、好タレントが目白押しで、ユナイテッドのマーカス・ラッシュフォードもまだ21歳だ。これだけ数多くの若者が一気に台頭することは、世界でも稀なケースである。