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<プロ18年目の初心>
川崎宗則「野球は奥深くて面白くて楽しい!」 

text by

生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph byphotographs by Shinryo Saeki

posted2017/01/23 09:00

<プロ18年目の初心>川崎宗則「野球は奥深くて面白くて楽しい!」<Number Web> photograph by photographs by Shinryo Saeki
イチローを追ってアメリカに渡り早5年。昨季は最強軍団シカゴ・カブスでワールドシリーズの激戦を“体感”した。そして'17年、どこでプレーしようとも、野球バカの挑戦は止まらない!

 2016年4月14日、シカゴ・カブスでプレーしていた川崎宗則は、シンシナティ・レッズ戦が終わって監督室に呼ばれた。メジャーに昇格してから一週間も経っていなかったが、どうやら「悪い報せ」のようだった。

 川崎が監督のジョー・マドンの部屋に赴くと、やはりアイオワにあるトリプルAのチームに降格するという話になった。アイオワで頑張るか――と気持ちを切り替えるのにやぶさかではなかったが、何か監督とコミュニケーションを取りたかった。

 監督室で目に留まったのは、立派なワインセラーである。マドンは試合終了後にワインを嗜む趣味人だ。川崎は言った。

「ジョー、俺をマイナーに落とすんだったら、このなかでいちばん高いワインを一杯だけ飲ませてくれないか。そしたら、素直にマイナーに行ってやるぜ!」

 マドンは少しだけ驚いてから、「いいとも!」とニコニコして、ワインの栓を開けた。脚の長いグラスにワインが注がれると、乾杯。なんの乾杯なのかはよく分からない。マドンは川崎とあれこれと話した。

「カワ、だいたいマイナーに落ちていく選手と話をするのは難しいものなんだ。通告された瞬間、バーンと席を立っていく選手も珍しくない。ここで一緒にこうやってワインを飲んだ選手は、君だけだぞ」

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川崎宗則
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