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ロンドンで公式戦を開催。MLBの世界戦略は欧州へ。~野球における「未開の地」は開拓できるのか~
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byYukihito Taguchi
posted2017/01/25 09:00
2012年にはマリナーズ対アスレチックス戦を東京ドームで開催。イチロー初の凱旋だった。
MLBが2018年にイギリス・ロンドンで公式戦を開催するプランが、現実味を帯びてきた。現時点で有力視されているのが、「ヤンキース―レッドソックス」のライバル対決。2012年の五輪で使用し、現在改装中のロンドン・スタジアムを会場に、5万人以上の集客を見込んでおり、実現へ向け、細部の調整を進めている。コミッショナーのロブ・マンフレッド氏も「我々はロンドンでポピュラーになれるし、チケット販売で収益を得られると思っている。これから選手会とも討議を続けていく」と、極めて前向きな姿勢を見せている。
かねてからMLBは、海外進出に積極的に取り組んできた。米国、カナダ以外の国・地域としては、1996年に初めてメキシコで公式戦を開催したのをはじめ、2000年には日本、その後、プエルトリコ、オーストラリアと国際市場の拡大を図ってきた。2006年からWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)を始めたのも、国際化推進の顕著な例といえる。