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<HONDAの本当の価値>
インザーギ(前ACミラン監督)「構想外だった? 不可思議な話だ」 

text by

クリスティアーノ・ルイウ

クリスティアーノ・ルイウCristiano Ruiu

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posted2015/08/28 06:00

<HONDAの本当の価値>インザーギ(前ACミラン監督)「構想外だった? 不可思議な話だ」<Number Web> photograph by AFLO

 本田は昨季、当初は構想外だったのではないかだって? 何を根拠に誰がそう言っていたのか、当の監督である僕が知らないはずはないんだが。実に不可思議な話だね。

 昨季ACミランの監督に僕がなる以前から、選手としての本田は知っていたし、他の多くの者たちと同じように僕も彼を高く評価していた。そして、実際に監督と一選手という関係になってからもその僕の評価に変化は一切なかった。互いを深くリスペクトする。これ以上ないまでに良好な関係だったと思うよ。

 昨季、全38節を通して本田が大半の試合でスタメンに名を連ねていたという事実。この僕が知っているのはそれだけだよ。


 シーズン中も何度となく繰り返したように、本田のプロ意識は本当に素晴らしかった。練習に取り組む姿勢は言うまでもなく、すべての試合に、彼は誰よりも高い集中力で臨んでくれた。もちろん、そのプレーがうまく行く時もあれば、そうじゃない場合だってある。でも、どんな状況であれ、本田は全力を尽くしてチームのために走っていた。

 ところが、あのアジア杯(2015年1月)を終えて戻ってきた彼は、それ以前の動きをシーズンを終えるまで遂に取り戻すことができなかった。他のチームメイト全員がそうであったようにね。

 そして、もちろんそれが意味のないことだとは知りながら、今にしてもなお思ってしまうのは、もしもあの彼のヘディングが決まっていればということだ。他でもない、開幕からの7戦で唯一の敗戦となった第3節、対ユベントス戦(2014年9月20日)のことだよ。ムンタリが左から入れたクロスを本田が頭で捉えて、難しい角度のボールを枠に飛ばすんだが、あいにく、そこにいた世界ナンバー1のGKブッフォンに止められてしまう。仮にあのシュートが決まっていれば。そしてあの試合が0-1ではなく1-0に終わっていれば、その後、チームはどうなっただろう……。という仮定の話はやはりやめにすべきだよね(笑)。

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