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東京五輪のメダルを目指し、鍛錬が続くサクラセブンズ。~男子高校生のコーチを呆れさせる身体能力~
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph by Nobuhiko Otomo
posted2017/04/03 10:00
男子選手をハンドオフで抜いて行く清水麻有。サクラセブンズの次代を担う19歳のエースだ。
冷たい北風の中、乙女たちは疲れを知らずに走り続けていた。
3月10日、福島県いわき市の新舞子フットボール場で行われていたのは、女子セブンズ日本代表候補のセレクション合宿。地元の男子高校生相手の実戦練習では、男子の当たりにはねとばされても、すぐに起き上がって次のサポートに走り、相手が揃う前にボールを動かす。
「走れコラァ! 負けてんぞ!」
教え子達にゲキを飛ばした男子高校生のコーチが、あきれ気味につぶやく。
「あのフィットネスはすごいね」
昨年のリオ五輪。サクラセブンズこと女子日本代表は、わずか1勝しただけの10位に終わり、ワールドシリーズからも降格。五輪後は影を潜めていたが……実は、ひそかに鍛錬を続けていた。