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女王が見せた圧倒的実力。復活した高梨沙羅の進化。~152cm、45kgの体がハンデになるテレマークを克服~
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byKYODO
posted2016/02/05 06:00
W杯個人第7戦目の蔵王では優勝後に「ジャンプは2回続けて課題が残る」と厳しい言葉。
10代最後のシーズンを戦う女子ジャンプ界のエース、19歳の高梨沙羅(クラレ)が、完全復活の域を飛び越えて新次元の強さを手中に収めつつある。
今シーズンはW杯開幕戦のリレハンメル大会から好調を持続。1月のW杯札幌シリーズ、蔵王シリーズでは4戦4勝と気を吐き、W杯個人総合優勝を争う昨シーズンの女王、ダニエラ・イラシュコ(オーストリア)に大差をつける一人旅を見せている。W杯通算勝利数では2位以下の追随を許さない40勝が目前。勢いはとどまるところを知らない。
これにはライバルのイラシュコも「沙羅はコンスタントに強い。アンドロイドかと思ってしまう」と肩をすくめるばかり。伝え聞いた高梨が「血は流れていますよ」と、“安心コメント”を出す一幕もあった。