オリンピックPRESSBACK NUMBER

じつは“金・銀メダリストに勝っていた”フォルティウスが苦しみ涙した五輪…ねぎらった小笠原歩コーチの思い「メンバーが替わっても感謝を」

posted2026/02/24 17:02

 
じつは“金・銀メダリストに勝っていた”フォルティウスが苦しみ涙した五輪…ねぎらった小笠原歩コーチの思い「メンバーが替わっても感謝を」<Number Web> photograph by Tsutomu Kishimoto/JMPA

フォルティウスにとって初の五輪は苦いものになった。しかし今大会を含めて金・銀メダリストに勝利した実績を持つのは事実だ

text by

石川仁美(Number編集部)

石川仁美(Number編集部)Hitomi Ishikawa

PROFILE

photograph by

Tsutomu Kishimoto/JMPA

ミラノ・コルティナ五輪で苦しみながらも9試合を戦い切ったカーリング女子日本代表フォルティウス。彼女たちを日本のナショナルコーチとして支えた第一人者・小笠原歩との信頼関係とは。〈全2回〉

直近の試合を含めて金、銀メダリストに勝っていた

 カーリング女子日本代表のフォルティウスにとって、世界の強豪ひしめくオリンピックは甘くはなかった。2勝7敗、10カ国中8位で1次リーグ敗退。アイスリーディングに苦しみ、チーム解散の危機から積み上げてきた努力は報われなかった。

 どんな強いチームでも、どんなに準備をしたとしても勝てるとは限らないのがオリンピックだ。1次リーグ最終戦終了後、スキップの吉村紗也香は多くの人に支えられ、長年夢見た舞台に出場した幸せをかみしめながらも、「本当に悔しい」。2度目の五輪となったサードの小野寺佳歩も「本来の私たちはこんなんじゃない」と涙した。

 オリンピックに3度出場し、その喜びも残酷さも知る小笠原歩は、後輩たちの涙を受け止めるように肩を抱いてねぎらっていた。

ADVERTISEMENT

 とはいえフォルティウスはミラノ・コルティナ五輪直前のグランドスラム「カナディアン・オープン」で、平昌、そして今回の五輪で金メダルを獲ったスウェーデンのハッセルボリを下し、4強入りするなど世界のトップチームの1つに数えられるまでになった。そして今大会の銀メダルを獲得したスイスのティリンツォーニにも1次リーグで勝利していている。

「あと1つ、2つ変えれば次のステージに行ける」

 小笠原はそう手ごたえを感じていただけに――。

“フォルティウスの名付け親”

 2006年トリノ五輪で強豪・カナダに勝利し、カーリング人気の裾野を広げた第一人者は、いまも氷の上に立っている。ただ、選手ではない。3度日本代表として五輪に出場し、元祖「カーリング娘」と親しまれた小笠原は日本カーリング協会のナショナルコーチとして再びオリンピック、奇しくもイタリアに舞い戻った。

 開幕前、その感慨を問われた小笠原は「イタリアの思い出は……全然ないです」と冗談めかして笑った。明るく、サービス精神旺盛な受け答えは選手時代のままだ。

【次ページ】 メンバーは替わっても…感謝を

1 2 NEXT
#フォルティウス
#小笠原歩
#吉村紗也香
#小野寺佳歩
#ミラノ・コルティナ五輪
#オリンピック・パラリンピック

冬季スポーツの前後の記事

ページトップ