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前田遼一と大木武スタイルの親和性。
岐阜の練習で響く「遼一、Good!」
text by
渡辺功Isao Watanabe
photograph byFC GIFU
posted2019/01/24 10:30
J1で2度の得点王を獲得した前田遼一。37歳で迎えるシーズンは、岐阜の地でのチャレンジとなる。
精神的中枢としての役割も。
昨シーズンは5~6月に引き分けを挟んで4連勝、一時は7位まで順位を上げたが、7月終わりからクラブワーストの10連敗。浮き沈みが激しかった。得点直後の失点や、連続失点の悪癖が治らず、リーグで2番目に多い5試合の逆転負けを喫するなど、一度悪い流れに陥ると歯止めが利かなくなった。
37歳の前田のほかに30代の選手は、竹田忠嗣と大分トリニータから期限付き移籍した川西翔太だけ。登録30選手の平均年齢が24.3歳、そのうちプロ5年以下のキャリアの選手が、過半数の17人にも及ぶ。去年と同じ轍を踏んでいたのでは、クラブの目標である「一桁順位」は達成できない。チーム最年長の前田には、精神的中枢としての役割も求められる。
「年齢がいっているからといって『ちょっと、これくらいでいいだろう』みたいな、そういう姿は見せたくありません。ピッチに入ったら年齢は関係ないですし。ピッチの中では、みんな同じ年齢のつもりでプレーしています。ピッチの外では、聞かれたら、いろいろ伝えることができたら良いなと思っています」
プロ生活20年目。寡黙なストライカーの一挙一動が、若いチームにとって最高の教材になるはずだ。