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「畑岡奈紗はAmazing Player!」
世界5位も感心、20歳の米国3年目。 

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南しずか

南しずかShizuka Minami

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photograph byShizuka Minami

posted2019/01/16 07:30

「畑岡奈紗はAmazing Player!」世界5位も感心、20歳の米国3年目。<Number Web> photograph by Shizuka Minami

米ツアー優勝など実績を残してきた畑岡奈紗。2019年も米国から吉報を届けてほしいところだ。

世界5位も感心する才能とは。

 たとえ片言の英語の会話でも、先輩ゴルファーの優しさは、畑岡に十分伝わった。いつからか仲の良い外国人選手を報道陣に問われると「お姉さんみたいな存在」とダニエルの名前を必ず挙げるようになった。

 その言葉をダニエルに伝えると「嬉しいですね。私がそばにいたことで、何か感じてくれてたならすごく嬉しいです。あの苦しんだ1年目から、よく持ち直したなと。昨年の活躍を誇りに思います」

 2018年の米ツアー2年目、大躍進の年となった。

 '17年9月の日本女子オープンを制したことでプレーに自信が戻り、帯同した母親のサポートも後押しとなり、日本人史上最年少となる米ツアー2勝。トップ選手から一目置かれる存在となった。

 世界ランク5位のレキシー・トンプソン(米国/23歳)もこのように感心する。

「奈紗はAmazing Player! 小柄な外見からは想像もできないくらい、力強くまっすぐ遠くに飛ばします。ショートゲームとパッティングも良いし、これといった弱点が見当たらないです。(畑岡が初優勝した)アーカンソーを含めて、5回ぐらい同組でプレーしました。性格が良いから、いつでも一緒に回れることは楽しいですよ」

ツアーに馴染み、後輩も。

 初優勝のウイニングパットを決めた時、世界ランク1位のアリヤ・ジュタヌガーン(タイ/23歳)や世界ランク6位のミンジー・リー(オーストラリア/22歳)という選手仲間からペットボトルの水をかけられて手荒い祝福を受けた。お返しに、選手仲間が優勝した時は、他の選手らとともに畑岡も祝福の輪に加わる。

 右も左も分からなかったルーキーの姿はない。笑顔が増えて、すっかり米女子ツアーに馴染んだ。

 2019年は初めて日本人の後輩ができる。2学年下の山口すず夏だ。

 中嶋常幸の「ヒルズゴルフ・トミーアカデミー」で、中学時代から共に練習に励んできた仲である。仲が良い2選手は、昨年12月にテレビ番組で初共演した。

 畑岡は「(ツアー中に)リフレッシュすることも大事だと思うので、少し時間が空いたら一緒にショッピングに行きたいと思います」とハッキリ言った。山口は先輩の誘いに「光栄です」と一言だけ答えて、照れ笑いを浮かべた。

【次ページ】 成人式の日に20歳の誕生日。

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#山口すず夏

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