「'21年以降のことはわからない」

　自分たちのターゲットは'19年より'20年――そこで一緒にタイトル争いができれば最高。でも、あくまで現実的に言う。

「'21年以降のことは僕にもわからない。自分自身の契約が'20年までなんだから、予測もできない。僕はすべての可能性に対してオープンだ」

　デビュー当時、若いと言われることを嫌ったドライバーが、今では「僕はまだ若いから」と強調するようになった。トライ＆エラーというF1でも稀有な特権を手に入れた自信が、若さを余裕に変えた。

　こんなドライバーと、来シーズンのホンダは挑戦をともにする。“流れ”を決めるのはパワーユニットの性能。本気でタイトルを争うチャンスを手にしたら――ドライバーもきっともう1ステップ、アップグレードして、タイトルを争う戦い方を身に着ける。いまは来るべき飛躍の時に備えて脚力を鍛えている段階。それがホンダに野望を重ねた21歳、今シーズンのマックス・フェルスタッペンだ。