プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
オカダ・カズチカと棚橋弘至が友達?
新日トップがタッグを組む思惑は……。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2018/11/25 10:00
この2人の握手に、果たしてどんな未来があるのか……まさにカオスと化した新日本のトップ選手たち。
いじめられているオカダを助けた棚橋。
そんな中、棚橋とオカダ、2人の接触は10月27日の後楽園ホールで起きた。
ホワイト、ファレ、タマ・トンガにリンチのように踏みつけられるオカダを見かねて棚橋がリングに飛び込んで救出した。
ホワイトには逃げられたが、2人は連携のエルボーも放つ仕草を見せた。
その10日前の後楽園ホールでも、やはりピンチのオカダの救済に棚橋が飛び込んできた。オカダは意味ありげな視線は送ったものの、立ち上がるとリングから降りた。
そんなオカダだったが、棚橋が差し出した右手を、ついに握り返した。
だが、オカダは妙なことを言った。
「別にタッグ組むわけじゃないから」
ええっ! と思った。ここまでやっておいてタッグ組まないの?
どうせなら内藤哲也に酷評されている「ワールドタッグリーグ」に電撃参戦してほしかった。たとえ新日本の慣例がどうであってもだ。
なぜ、いま、「棚橋と友達」に???
オカダは何が寂しかったのか……唐突に「友達っ!」と棚橋に向かって口にした。
棚橋に「友達」???
「棚橋に『さん』付けはいらね~!」と少し前まで言い放っていたのに、いきなり「友達」という言い回しか……。
「棚橋さんに初めて友達ができた」と語るオカダ――その姿を笑い飛ばせれば良いのだけれど、飛躍があり過ぎて理解に苦しむのだ。