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「史上最年少王者」誕生への期待。
“新しいノアの顔”清宮海斗の挑戦。
posted2018/12/05 16:30
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
清宮海斗はノアの「グローバルリーグ」に初優勝した後、GHCヘビー級王座への挑戦を表明した。王者は強さを売り物にする杉浦貴だ。
清宮は3年前、2015年12月にノアのリングでデビューを果たすと、杉浦に弟子入りしている。
「デビューして、こんな強い人がいるんだな、と思った。その杉浦さんに弟子入りさせてもらってお世話になって、面倒を見てもらった。
その杉浦さんを越えたいんです。杉浦さんを越えるからこそ意味がある。3カウントで、しっかり肩をつけさせて勝ちたい」
清宮はこの1年間をジェスチャーで「大きくうねるような波のある不安定な1年」と表現した。
「波乱の1年、自信満々で日本に帰って来て、(拳王の)ベルトに挑戦したのに勝てなかった。その後、組んでもらったシングルマッチでも勝てなくて、結果が出せなくて、一回気持ちが落ちた」
シングルで芽が出ない日々。
タッグでは潮崎豪と組んで「グローバルタッグリーグ」に優勝したし、GHCタッグ王座も獲得した。
でも、シングルで芽が出ない日々に、清宮はひどく落ち込んだ。本人のイメージ・プランが膨らんでいたために、それとの実際のギャップは大きく、外から見てもトーンダウンは明らかだった。
そんな辛い時期も、清宮は「試合に対しては必ずテーマをもって挑戦してきた」と冷静さを失わなかった。