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琉球、Bリーグ好発進の立役者。
橋本竜馬が持つ最大の武器とは。
text by
吉川哲彦Akihiko Yoshikawa
photograph byB.LEAGUE
posted2018/11/09 11:00
第7節のアルバルク東京戦では要所で3Pを決めるなど、限られた出場時間で存在感を示した橋本。
シューティングガードでも起用。
開幕からポイントガードのスターターは並里が務め、岸本も開幕5試合目まではシューティングガードとしてスターターに名を連ねたが、橋本は全ての試合でベンチスタート。プレータイムも最長で20分に満たず、30分以上コートに立つことも多かった昨シーズンとは大きく状況が変わった。
A東京との1戦目では、橋本は本来のポイントガードではなく一貫してシューティングガード、いわゆる2番ポジションで起用された。
これには、須田侑太郎の欠場を受けてポイントガードを併用する時間帯を増やさざるを得ないという事情があり、佐々宜央ヘッドコーチが「岸本はボールを持っていたほうが気持ちが乗る」という理由で岸本と橋本のポジションを入れ替えるマイナーチェンジを施した結果だ。
ただもう1つ、橋本の2番起用には、A東京のオフェンスで大きな役割を担う田中大貴や馬場雄大を守る上で「より気持ちの出る選手を彼らに当てたい」という意図もあったという。
10cm以上高い相手に対しても。
慣れないポジションでの起用にも橋本は自身の役割を見失うことなく、自身より10cm以上大きい田中や馬場へのディフェンスに体を張り、声を出してチームメートを鼓舞し続けた。
本来は得点が求められるポジションでありながら得点は3点のみだったが、その3点は第3クォーター終了間際の3ポイント。確実に得点が欲しいクォーター最後のポゼッションで、リードを広げてクォーターを締める任務を遂行してみせた。
「自分が2番ポジションでプレーするという感覚より、チームの決まり事を徹底することが大事だと思うので、そこだけにフォーカスしていました。間違いなく、自分が求められていたことをしっかりとできたと思うし、あの3ポイントの場面もチームがボールをつないでくれたのを決めきることができて良かったです」