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琉球、Bリーグ好発進の立役者。
橋本竜馬が持つ最大の武器とは。
posted2018/11/09 11:00
text by
吉川哲彦Akihiko Yoshikawa
photograph by
B.LEAGUE
琉球ゴールデンキングスの強さはどうやら本物だ。
アイラ・ブラウンや古川孝敏といった他チームの主力クラスを獲得して臨んだ昨シーズンは、西地区を独走してチャンピオンシップに進みながらも、セミファイナルで千葉ジェッツの前に敗退。今シーズンはさらに補強を進め、開幕から10試合を消化した時点で8勝2敗と順調なスタートを見せた。
そして第7節で相まみえたアルバルク東京戦、1戦目で琉球は試合開始から強度の高いディフェンスでA東京をシャットアウトし、最後まで高いエナジーレベルを保ったまま67-53で快勝。翌日の2戦目も、追い上げをかわして75-69と連勝を飾った。
Bリーグ初年度の一昨シーズンでは、記念すべきリーグ全体の開幕戦で組まれたA東京と琉球との顔合わせ。Bリーグ発足前のNBLとbjリーグをそれぞれ代表するチームとして争ったその2試合は、いずれもA東京が勝利している。
昨シーズンの対戦は琉球ホームで行われた2試合のみ(1勝1敗)で、今回はその開幕戦以来の東京遠征となった。その舞台で、昨シーズン王者でもあるA東京から2勝をもぎ取ったことは大きな価値がある。
ポイントガード4人体制。
今シーズンの琉球の特徴として挙げられるのが、ポイントガード4人体制だ。日本人ビッグマンに恵まれなかったbjリーグではポイントガードを4人以上抱えるチームも決して少なくなかったが、Bリーグになってからは有力選手が集まるB1でポイントガードを4人揃える例は稀。
bjリーグファイナルMVPの経験もある生え抜きの岸本隆一に加え、昨シーズンは元日本代表の石崎巧が加入し、今シーズンはさらに並里成、橋本竜馬の2人が移籍加入した。いずれも実績十分の選手とあって、その事実は驚きをもって迎えられた。
地元出身のフランチャイズプレーヤーだった並里の復帰も注目を集めたが、それ以上にブースターに衝撃を与えたのがシーホース三河からの移籍を決断した橋本。Bリーグ以前は当時のアイシンシーホースで司令塔を務め、天皇杯も含めて3度の優勝を経験した。