球体とリズムBACK NUMBER
ルヴァン決勝は湘南vs.マリノス。
ゴール量産、独自路線を見逃すな。
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph byJ.LEAGUE
posted2018/10/25 12:00
神奈川を本拠地とする2クラブの激突。2018シーズン初のタイトルホルダーとなるのはマリノスかベルマーレか。
スペクタクルな決勝に。
最近の一番の手応えは、「選手が夢中にプレーしている時」だという。
「相手に勝とうと思ったら、やることは決まってくる。少なくともこのチームでは。迷ったら、行け。ひとりよりもふたり。ふたりよりも3人。チームの規律のなかで夢中になれ。うちの強みがさらに加速するような試合にしたい」
今季のチームが大きく成長したきっかけは、5月の清水エスパルス戦の敗北の後にあったという。更衣室で選手たちが互いに言いたいことをぶちまけ、大声でなじり合った。
その時、監督は一言も口を出さずに見守り、「これで変わるかもな」と確信に近いものを得た。若手も中堅もベテランも全員がそれぞれに考えて、自分の意見をぶつけ合い、チームのさらなる成長につなげる。それもまた、湘南スタイルのひとつの側面なのかもしれない。
「(決勝ではどちらも)思い切って自分たちのスタイルを出して、栄冠を勝ち取ろうとするはず。両ゴール前のシーンが非常に多くなると僕は予想する。3-3になって、4-3になって、4-4になってPKになるかもしれない。そんなスペクタクルな展開になるのではないか。勝つという強い意志を持ち続けること。それが大事です」
初のリーグカップ制覇を目指す湘南と、17年ぶり2度目の優勝を狙う横浜。明確なスタイルを持つ神奈川県勢同士が激突するルヴァンカップ決勝は、10月27日(土)13時5分に埼玉スタジアムでキックオフを迎える。