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川崎が獲得した2人の大学3年生。
伊藤宏樹スカウトが語る「逆算」。

posted2018/10/11 17:00

 
川崎が獲得した2人の大学3年生。伊藤宏樹スカウトが語る「逆算」。<Number Web> photograph by AFLO

2020年の川崎加入内定が発表された三笘薫(左)と旗手怜央。大学で力を磨く2人はさらに実力をつけられるか。

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二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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 獲得するなら今でしょ。

 川崎フロンターレは今年7月、2人の「大学3年生」の獲得を発表した。フロンターレ育成組織出身の筑波大MF三笘薫と、順天堂大FW旗手怜央。彼らはU-21代表に選出される東京五輪代表候補であり、大学サッカー界において高く評価されている。それぞれのポジションで「大学ナンバーワン」という表現もよく目にする。

 フロンターレに入団するのは、大学を卒業する再来年の2020年。なのに「今でしょ」にどんな意味があるのか。

 他クラブとの獲得レースが熾烈になるため、早めに決着をつけようとした結果なの? 

 もっと深い理由があるような気がして、向島建スカウトとコンビを組むクラブのレジェンドでもある伊藤宏樹スカウトに疑問をぶつけることにした。

東京五輪の年に入団することに。

――単刀直入にお伺いしますけど、入団するのは再来年。3年生の2人を今のタイミングで発表したのが気になって。

「はい。“今”が良かったんです」

――そこを知りたいんですよ。

「再来年は、何の年になります?」

――今が2018年なんで、2020年です。

「そうなんです。東京オリンピックの年じゃないですか。三笘も旗手も、東京オリンピック出場を目指しています。つまりフロンターレに入団する年になります。今のチームはポジション争いが熾烈だし、1年目となれば絶対壁にぶつかるはず。入団が決まっていなければ、大学の監督さんや本人に対してクラブに誘うための声かけになりますけど、決まってしまえばこれからは1年目から試合に出るための声かけができるようになりますから」

【次ページ】 甘い言葉は掛けません。

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