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馬術の世界選手権でメダルに肉薄!
「日本もいるぞと存在感を示せた」
text by
北野あづさAzusa Kitano
photograph byAzusa Kitano
posted2018/09/24 11:00
東京オリンピックでは、馬術競技は馬事公苑と青海の海の森クロスカントリーコースで行われる。
「日本もいるぞっていう存在感を示せた」
常に世界のトップライダーと戦っている大岩は、知り合いも多い。みんなが彼に「おめでとう」「日本はすごかったね」と声をかけた。
「日本もいるぞっていう存在感を示せた。東京に向けて良い流れをつくれたと思う」と大岩。
細野も手応えを隠さない。
「東京オリンピックでメダルを目指すと言っても、今までは根拠がなかったけれど、胸を張ってそれを言えるところまで来ていることが実証された、価値のある大会だったと思います。
選手たちはヨーロッパを拠点にして、たえずオリンピックや世界選手権で上位にくる選手やチームと戦っています。クロスカントリーもトップ選手と遜色ない走りができるようになるなど、経験を積んで実力をつけてきたことで、このような舞台でも臆することなく、力を発揮することができました。あと2年。ここまで有言実行できているので、次は満を持して表彰台を狙います」
世界選手権の上位6カ国は、オリンピックの団体出場枠を獲得する。日本は開催国枠を与えられているので今大会での獲得はなかったが、実力でも出場枠を手に入れていたことになる。
過去、日本が団体枠を獲得したのは、地域予選を勝ち抜いた時のみ。世界選手権での団体枠獲得は、目標ではなく夢だった。その夢が現実のものとなった今、「オリンピックでメダル」という何十年にもわたる夢が“本気の目標”となった。