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“怪物”を眼の前で見た審判の証言。
松坂、桑田、そして江川の違いとは?
text by
鈴木忠平Tadahira Suzuki
photograph byTakuya Sugiyama
posted2018/08/21 07:00
“平成の怪物”松坂大輔、1998年の決勝戦での勇姿――あれから20年後の2018年も、まだファンに夢を見させてくれる存在だ。
天真爛漫な“怪物”松坂大輔。
江川への「憎たらしい」には尊敬と愛情がこもっているのだが、いずれにしても桑田と江川は審判の心を揺さぶり、不安にさせる何かを持っていた。
ところが、松坂はどこまでも天真爛漫。怪物と呼ばれる男たちの中でも異質とも言うべき、この雰囲気というのは、そのまま仲間との関係や、チーム内における存在感にも影響しているようにも思える。
そして、松坂のその周りを包み込むような明るさは、最終的に観衆も、球場も、すべてを味方にしていって奇跡のような結末へとつながったのではないか。
どこまでも客観的な視線で、球児たちを見つめてきた人の証言を聞いていて、そんな気がした。
Number959号「夏の甲子園 100人のマウンド」では、松坂大輔選手を表紙に、特集巻頭記事は「奇跡の決勝は“あの一球”から」です。“平成の怪物”が甲子園の伝説となった夏の決勝戦でのノーヒットノーラン。じつは、あの快挙にはターニングポイントとなる「一球」があったという……。貴重な独占インタビュー記事を、ぜひ雑誌でご一読下さい!