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モドリッチ、W杯後の独占告白。
「自分たちの不運にがっかりした」 

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ズドラブコ・レイッチ

ズドラブコ・レイッチZdravko Reic

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photograph byJasmin Krpan/SIPA

posted2018/08/06 10:30

モドリッチ、W杯後の独占告白。「自分たちの不運にがっかりした」<Number Web> photograph by Jasmin Krpan/SIPA

所属するレアル・マドリーとそのチームメイトたちは、「クロアチアの歴史的偉業 」とモドリッチを絶賛する声明を公式に出した。

「不運なPKで再びリードされた」

――フランス戦をふり返ったときに、何か後悔はありますか?

「まずクロアチアのスポーツの歴史に1ページを記したことを誇りに思う。決勝に関しては、天の恵みを得られなかったのがとても残念だ。あのときの僕らは不運だったとすらいえる。

 よくわからないFKからオウンゴールで先制され、素晴らしいゴールで同点に追いついた後に不運なPKで再びリードされた。ペリシッチは故意にボールに触れたわけじゃなかったけど、2-1となって僕らには状況が難しくなった。

 僕らの前には能力の高い選手たちと、高度な組織を備えた強固なチームが立ちはだかっていた。そして忘れてはならないのがキリアン・ムバッペだ。ベスト・ヤングプレイヤーのトロフィーを彼が逃すはずがなかった」

「僕らはフランスよりも実質1試合多く戦った」

――大会最優秀選手のトロフィーを受け取ったとき、報われたと思いましたか?

「僕が受賞できたのは、チームが一丸となって働いたからだ。だからこそ価値がある。

 世界チャンピオンになれたかもしれない喜びとは比較にならない……と言っても何の意味もない。大会全体を通じて僕らが最も優れたプレーを実践していたことや、決勝でもフランスを押し込んでいた時間帯が長かったことを考えれば、僕らは決して悪くはなかった。

 別の判定だったら、違う結果になっていたかも知れないということも聞いた。僕にしたら、ひとつひとつのエピソードにこだわり続けても意味はないと思う。過去は覆らないのだから」

――最後はフィジカルコンディションの差が試合を分けました。決勝に至るまでに、エネルギーを使い過ぎた感はありましたか?

「3つの延長戦と2つのPK戦……僕らはフランスよりも実質1試合多く戦った。

 また決勝までの間隔も1日短かった。もちろんそれでも僕らは出来る限りのことはした。自分たちの限界を越えられたと思うし、行きつくべきところまで到達した」

【次ページ】 「このチームには未来がある」

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