ドイツサッカーの裏の裏……って表だ!BACK NUMBER
史上初のGL敗退を喫したドイツ。
再建に必要なのはエジルとの別れか。
text by
遠藤孝輔Kosuke Endo
photograph byGetty Images
posted2018/07/11 10:30
ドイツの創造性を担ってきたエジルだが、今大会が代表での最後の姿になる可能性も浮上してきた。
エジルとの別れが再建への一歩なのか。
DFBのラインハルト・グリンデル会長は、トルコ大統領を表敬訪問した問題(※)に揺れるエジルについて、「メストがどういう行動を示すか見守る。ミスを犯したが、あれだけの功績を残した選手に(代表継続の)チャンスを与えるのは公平なこと」と語るが、歴史的な惨敗を喫した今、実績を重んじた選手選考は不要だ。
ベテラン重視が敗因となった'98年W杯の轍も踏みかねない。2017-18のアーセナルで不本意なシーズンを送り、ロシアW杯ではスペインの『マルカ』紙から「行方不明」と酷評されたエジルとの別れが、ドイツ代表の再建に向けた意義のある一歩になるかもしれない。
(※=W杯開幕前にエジルとイルカイ・ギュンドガンが、自分たちのルーツであるトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と面会。その模様がSNSで公開され、ドイツ国民の反感を買った。ギュンドガンはこの騒動に対するコメントを発しているが、エジルは口を閉ざしたまま。今なお非難の対象となっている)