サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
トゥーロンで見つけた次世代の才能。
三好康児は堂安のライバルになるか。
posted2018/06/10 07:00
text by
林遼平Ryohei Hayashi
photograph by
Getty Images
トゥーロン国際大会、トーゴ戦試合前日のこと。ここまで3試合を消化してきたにもかかわらず、疲れを見せずにハツラツとしたプレーを見せる三好康児の姿があった。
そんな三好に「今大会、1点だけでは物足りないか」と問うと、一瞬ニヤリと笑って言い切った。
「得点は取れるだけ取りたい。1試合1点ぐらいの気持ちで決めたいと思っているし、ここまでもチャンスは毎試合あった。そこの1本を決めるか、決められないかのところで、個人的な実力を示さないといけないと思っている」
5月末から開催されたトゥーロン国際大会。U-21日本代表は準決勝進出を果たせず、7/8位決定戦に回り、アフリカ勢のトーゴ戦に臨んだ。
トーゴ戦の決勝点は鮮やかなチップキック。
この試合で決勝点を挙げたのは、他でもない三好だった。川崎フロンターレU-18の1学年下の後輩にあたる三笘薫からのパスを、利き足とは逆の右足で受ける。すると華麗に相手の背後にボールを置き、前に出てきたGKをあざ笑うかのようなチップキックでゴールへと流し込んだ。
有言実行。自身の実力を証明しようと息巻いていた試合で、得点という目に見える結果で応えてみせた。
「自分が得点を取ることで、チームを勝利に持っていけたことは嬉しい。こういった試合をもっと増やしていきたいです」
昨年末、三好は1つの大きな決断を下した。育成年代からプレーしてきた川崎フロンターレを一度離れ、今季から期限付き移籍で北海道コンサドーレ札幌に加入したのだ。
その理由は明白だ。いまの自分に必要なものは、チャンピオンチームで経験を積むこと以上に、何より試合に出ることだと感じたからだ。