太田雄貴のEnjoy FencingBACK NUMBER
“ニコ超”出展、試合をグローブ座で。
フェンシングのチャレンジは続く。
text by
太田雄貴Yuki Ota
photograph byJAPAN FENCING FEDERATION
posted2018/06/08 07:00
ニコニコ超会議に出展したフェンシング。その積極的な活動で認知度アップを目指す。
ニコニコ超会議に出展した狙い。
フェスティバル、ということでいえば、この4月、ニコニコ超会議に「超フェンシングブース」を出展しました。NTTドコモの技術協力による「VRフェンシング」と、現役トップ選手による対戦デモンストレーション。
2日間の開催で、VRを体験するための整理券はいずれも配布早々になくなる人気ぶりでしたし、数多くの大企業が出展する中、中村獅童さんの「超歌舞伎」や人気演芸番組の「超笑点」と並ぶ高い露出度だったと思います。なによりも、フェンシングが今、「前に攻めている」スポーツ競技団体であることが、こういった「空中戦」的な取り組みによってより広く認知されるようになります。
もちろん「地上戦」的な取り組み、事務局機能、組織をしっかり固めることも怠ってはいけません。そこがしっかりしていなければ、組織ひとりひとりのモチベーションも上がりませんし、ろくな「空中戦」もできません。アイデアだけを出すのではなく、そのアイデアを形にするために、汗もしっかりかいているつもりです。
全日本選手権の決勝は東京グローブ座で。
今年も12月に開催される全日本選手権。
12月9日(日曜)の個人戦決勝は、新宿にある東京グローブ座で開催されることになりました(木曜から土曜の準決勝までは駒沢体育館で開催)。ジャニーズ事務所のアイドルグループがミュージカルを開催することの多い円形劇場で、こういったスポーツイベントが行われることはおそらく初めての試みだと思います。
席数は700席ほどしかありませんが、観客との距離も近いし、照明設備も充実しています。選手控室は稽古部屋を使うことができる。仮設の座席ではないので、チケッティングに際しても指定席を作ることができる。LEDを駆使したビジュアライズド(剣先の動きの可視化)の全面展開も視野に入れています。
理想像をいえば、フェンシングはポイントの瞬間、点を獲得した選手側のライト(緑か赤)が灯るのですが、そのライトの代わりに会場の半分がLEDで光るようにしてみたい。
もちろん予算の収支との兼ね合いで、ということにはなりますが、実現のために精一杯汗をかいていきたいと思っています。